さがしもの

日々思ったことを書いていきます。

今あなたが戦っている場所は9類型の中のどの場所ですか?

おはようございます。

ほそやんです。

 

孫子の兵法」の8回目。

これでシリーズ最後です。

1回目はこちらから。

k-hosoyan.hatenablog.com

 

最後は戦いの状況や場所の9類型です。

韓信の背水の陣が典型ですが

どういう場所で戦っているのかを

掴むこと、それを利用することは

非常に大事なことです。

現代においても市場がどういう市場で

どういう状況なのかを把握し

それに基づいて戦略を立てる必要があります。

 

①散地・・・自国内

②軽地・・・自国近くの敵の領土

③争地・・・争いのある場所

④交地・・・便利な場所

⑤衢地(くち)・・・利害関係が集中する場所

⑥重地・・・敵領土の奥深く

⑦圮地(ひち)・・・山林や沼沢地

⑧囲地・・・出入口が狭い場所

⑨死地・・・生死が分かれる場所

 

散地で戦うと自国が近いがために

家族のことが心配になってしまい

兵たちは逃げ散ってしまいます。

なので散地で戦ってはいけません。

 

軽地で戦う時も似たような感じで

家へ帰ることばかりを考え

集中して戦おうとしません。

なので軽地ではぐずぐずしないことを

心がけなければなりません。

 

争地は奪った側に利益をもたらす場所

であるため、先に奪われてしまった場合は

そこで戦うことはしてはなりません。

 

交地は往来が便利な場所ですが

ここで部隊を切り離して

分裂させてはなりません。

 

衢地は多くの人の利害関係が集中して

奪った側の勢力を大きく伸ばす場所ですので

外交関係を駆使してでも、なんとしても

自らのものにするべきです。

 

重地はすでに敵深く侵入している戦場です。

敵地奥深くまで来ているため兵士たちは

逃げ場もないため奮戦することが多いです。

 

圮地は山林や沼沢地といった険しい戦場で

戦う場所に適した場所ではないため

通り過ぎるのが賢明です。

 

囲地は入口も出口も狭いところですので

大勢が一気に侵入することができず

小勢にとって有利になりやすい戦場です。

番狂わせが起こらないように

素早く抜けるようにするべきです。

 

死地は軍の奮戦次第で勝つか負けるかが

決まる戦場のことです。

こうなれば後は必死に戦うのみです。

 

自分の領土内で戦闘をするな、

はよく言われます。

そりゃそうです、

勝っても得るものもないし

また戦場となって傷つくのは自分の領土です。

出店しすぎて同ブランド同士で競合するとか

社内の権力闘争とかは、勝ったところで

ライバルを喜ばせるだけです。

自国を傷つけるような争いは

避けるべきなのは当たり前です。 

 

また重要な場所においては

外交を駆使してでも奪えと

いうのは現代でいえば

M&Aを使えって感じでしょうか。

たしかに大事な技術や拠点は独自開発するより

買うほうが効果的な事が多いです。 

 

重地や死地は火事場のくそ力ってやつですね。

力を発揮するためには開き直りにも似た

覚悟を決めるのが一番いいようです。

こういう状況に自らをわざと持っていける

ようにしていきたいですね。

 

今いる自分の戦いの場所が

どういう場所なのか、を把握し

そしてどうやって戦いやすい戦場である

重地や死地へ持っていくのかを

考えることは大事なことだと思います。

 

このシリーズ最後のお話として

この9つの類型とは関係がないのですが

最後に成功した人間への戒めの言葉が

印象的だったので紹介しておきます。

 

成功した人がつぶれるのはすべて

「費留」が原因である。

「費留」とは人命と財産を浪費しながら

留まっていることである。

いくら順調そうに思えていても

いつも謙虚な態度で自分の判断力を

点検しなければならない。

 

 うまくいっているときこそ

その先に大きな谷が待っていることは

往々にしてあります。

その原因の一つが成功によって得た

モノを使うことでその地位を保っている

だけであることに気づかないからです。

一寸先は闇、と言いますが

闇になるにはそれなりの理由があると

考えるべきで、その理由の一つは

この「費留」であると思います。

気を付けたいものですね。

 

 

このシリーズはこの本を元に

書いています。

孫子の考え方を現代風に意訳しながら

非常にわかりやすく解説されている本なので

興味がでたぞーって方は

読んでみてはいかがでしょうか。

じゃ、また!!

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