さがしもの

日々思ったことを書いていきます。

先輩サラリーマンからのアドバイスが欲しい時

おはようございます。

ほそやんです。

 

また佐賀藩のお話です。

前回は幕末のお話でしたが

今回は江戸中期のお話です。

戦国時代の気風が消えかけたときに

一人の武士が物語ったものが

現代にまで残っています。

葉隠れ」という本です。 

新篇 葉隠 (タチバナ教養文庫)

新篇 葉隠 (タチバナ教養文庫)

 

 「武士道といふは、死ぬ事と見付けたり」

この一文が強烈すぎて誤解されることも

ありますが、サラリーマンの心得を丁寧に

書いてくれている本です。

 

江戸時代中期の武士って

サラリーマンそのものなので

その頃のお話って現代でも

そのまんま通用しちゃいます。

 

例えばこんなやつ。

「今時の男を見るに、いかにも女脈にて

これあるべしと思はるるが多く、

あれは男なりと見ゆるはまれなり。

それに付、今時少し力み候はば

安く上手取る筈なり。」

『近頃の若いやつは男っぽいやつがおらん。

だからちょっとがんばったら簡単に

上へ抜きんでることができるはずやから

がんばりなはれ。』

今でもよくある

年寄りの近頃のわかもんは、

ってやつです。

 

ほかにも

「談合事などは、まづ一人と示し合ひ、

その後聞くべき人々を集め一決すべし。

さなければ恨み出来るなり。」

『会議の時は根回ししとかんと

恨みかうで。』

とか

「平生にも「さてもよくしたり、

ここを一つ働き候へ、曲者かな」

と申し候時、身命を惜しまぬものなり。

兎角一言が大事のものなり。」

『普段からよう頑張っとる、もうひとふんばり

お前ならできるってほめといたら

一生懸命働きよるもんやで。』

とか

「奉公に精を出す人は自然にはあれど、

孝行に精出す人は稀なり。」

『見た目一生懸命働く人は多いけど

本当に一生懸命働く人は家族を大事に

しているもんだよ。』

といった感じで現代でも

思い当たる節がいっぱいあります。

 

隠居した武士がちょっと出世が遅れた武士に

語り掛けたお話なので、説教臭さ半分ある割に

若いねんから頑張れっていうのが半分あるので

身に染みる話が多いです。

 

こんな話もあります。

ぼくにとってつらかった時に

すごく助けられたことのある話です。

「初めより思ひはまりて濡るる時、

心に苦しみなく濡るることは同じ。

これ万づにわたる心得なり。」

『濡れることを恐れるから悩むんであって

濡れる覚悟すりゃ悩むことないやん。』

覚悟を決めて取り組めば何とか

なるもんだってことを教えてくれました。

濡れることを恐れて

身動きが取れなくなるくらいなら

濡れるのはつらいけど覚悟を決めて

動いたほうが楽な事って

結構あると思います。

 

たぶん「武士道とは死ぬこと」っていうのも

この考え方を表現を変えて

表しただけだと思います。

決して「死ね」って言ってるわけじゃなく

「死ぬ気でやれ」ってことを言っているのに

部下に「死ね」って言いたい人が字ずらだけで

利用しちゃってこの本が変な本に思われて

いるのが残念です。

 

前回書いた鍋島閑叟はもっと後の時代ですが

妖怪閑叟が生まれる下地、

また妖怪をを受け入れられる下地が

佐賀藩にはあったことがこの本を

読めばよくわかります。

 

そういう目線で読んでも面白いですし

サラリーマン処世術の本として読んでも

面白い本だと思います。

 

 

サラリーマン処世術としては

この本もおすすめです。 

k-hosoyan.hatenablog.com

 

じゃ、また!!

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