さがしもの

日々思ったことを書いていきます。

菜根譚

ほそやんです。

 

中国ってほんとにすごい国だなぁって

思うのが古い時代に書かれた本であっても

現代に通用するものがおおいってことです。

菜根譚もその一つです。

 

前回の貞観政要は唐のお話ですが、

菜根譚はもう少しあとの明の時代のお話です。

足利義満がやっていたのが日明貿易なので

日本からみるとだいたいその時代の本です。

 

作者はいまいち明確な経歴がわからないのですが

おおよそ役人をしていてその後隠居生活を

した人なのではないか、と言われています。

そんな彼がこう生きていくといいよってことを

いろいろと書いてくれています。

 

〇恩恵を施すにははじめはあっさりしておいて

後から手厚くするのが良い。

はじめに手厚くして後から薄くすれば

人はその恩を忘れてしまう。

 

〇完全な名誉や立派な評判は独り占めしてはならない。

そのいくらかを他人に譲り与えれば、危害を遠ざけ

身を全うすることができる。

不名誉な行為や評判は、それをすべて他人に

おしつけてはならない。

そのわずかでも自分が引き受ければ

自分の才能をひけらかすことなく

仁徳を養うことができる。

 

〇家族に過失があったら激しく怒ってはならず

だからと言って軽視して見過ごしてはならない。

もし直接そのことを言いにくいのであれば

他のことにかこつけてそれとなく注意し

今そのことに気づかなければ

別の機会が来るのを待ってもう一度注意する。

 

〇悪人を排除し、へつらいものをなくすには

彼らに一筋の逃げ道を設けておく必要がある。

もし全く身の置き所がないようにすると

例えばネズミの穴をふさいでしまうようなもの。

大事なものまで噛み破られてしまう。

 

〇小人とけんかをするな。

小人には小人なりの相手がいる。

君子にこびへつらうな。

君子はもともとえこひいきはしない。

 

自分が思っているけどうまく文字化できないことを

たとえ話を交えながら文字として表現されていることが

たくさんあって非常に面白かったです。

 

この通りにできることなんてそんなにないとは思いますが

知識としてあるのか、ないのかには大きな違いがあります。

説教くさいこともたくさんありますが、

自分がこういう風にしていこう、って目線だけでなく

周りの人がはこういう風に見ているんだっていう目線で

読むと説教くさいと思わずに読めると思います。

 

じゃ、また。