さがしもの

日々思ったことを書いていきます。

常識を疑え!ならぬ常識を想像しろ!

おはようございます。

ほそやんです。

 

中日ドラゴンズの理論」って

ご存じですか?

 この本の序章で出てくるものなので

この本を読んだことのない人は

知らなくて普通だと思います。

 

中日新聞はなぜプロ野球球団を作るときに

ドラゴンズと名付けたのか・・・

ということをのちのちの歴史学者が考えたと

したら、どうなるのか?と考えてみてください。

 

われわれ現代人であれば、

プロスポーツチームの名前は強そうな動物の

名前を付けることを当たり前と考えるので

先行していたタイガースやジャイアンツに

対抗してつけられたものと考えます。

 

しかし、「ドラゴンズ50年史」という

中日新聞が発行している正史ともいえる

書籍の中にはこう書かれています。

中日新聞社社長杉山虎之助の干支が

辰年であったことからそれにちなんで

ニックネームがドラゴンズと決まった。」

 

現代人がこれを読めば

スポーツチームの名前は強そうな動物の名前

を付けるという常識があることを前提として

そのなかのきっかけとして社長の干支から

選んだという記述であることがわかります。

まさか、プロスポーツチームの名前は

社長の干支で決まるものだとは思いません。

 

これは読む人が当り前だと思っていることは

わざわざ書かなくてもいいという

論理が根底にあります。

 

しかし、この当たり前が通用しない

未来人の歴史学者はこれをどう解釈するでしょう。

同時代の関係者が公の刊行物として書かれている

第一級の資料に書かれているのであるから

「ドラゴンズは社長の干支からきているのであって

それ以外の理由はない」

と解釈するのが今の歴史学者の考え方であると

作者の井沢元彦さんは批判的に説きます。

下手すると近鉄バッファローズという球団があった

ようだがバッファローは干支にないので

これは間違いであると言いかねないということです。

 

このあと織田信長が新しく城を築いた場所に

「安土」と命名したことの意味を展開されます。

 

安土というのはもともとあった小さな地名を

採用したと歴史学者は説明するが、

この時代には当たり前の「平安楽土」という

言葉を前提に考えると、京都の平安京

対抗して名付けたと考えるべきと

井沢氏は説きます。

もっと言うなれば自らが天皇家

対抗する存在になることを宣言した

とも言えると主張されます。

 

さらにもう一歩踏み込んで井沢氏は

信長以降、新任の領主がその地名を

新しくするということが当たり前に

なったので我々は違和感を感じませんが

本来天皇の専権事項であった地名命名権

一般人が行使したということは

当時の人にとっては強烈なメッセージで

あったと考えるべきと説きます。

 

ただ、その前提が我々には抜け落ちているので

ただ単に地名を安土と命名したという

事だけが現代に残っているわけです。

実はすごい意味があるにもかかわらず。

 

こんな感じでぼくたちが歴史の教科書で

学んだことで腹落ちしなかったことを

しっくりくる形で説明しつつ

古代から現代まで書き連ねた本が

「逆説の日本史」という本です。

いま24巻日清戦争まで来ています。

長いなぁって人は1巻とあとは

興味のある時代だけでも読んでみる

価値がある本だと思います。

 

じゃ、また!!

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