さがしもの

日々思ったことを書いていきます。

小ずるがしこく不誠実にいきるとどうなるのか?

おはようございます。

ほそやんです。

 

白山の黒百合伝説というお話があります。

織田信長配下のエリート将校である

佐々成政という人物が富山県

治めていた時に小百合という女性を

側室にしていました。

その女性にまつわる伝説です。

 

当時の佐々成政柴田勝家とともに

信長亡き後、天下をわがものにしようと

する秀吉に必死に対抗しようとして

いましたが、じりじりと追い詰められ

焦燥感にさいなまれていました。

わざわざ雪山を超えて家康のいる

三河まで命を懸けて会いに行った

あたり、まともな判断が

できているとは思えません。

 

織田家譜代家臣と言える勝家と

エリート将校の成政からすると

たたき上げの秀吉と

自分たちを裏切った前田利家

憎くて憎くて仕方なかった

んだと思います。

 

憎さはありあまるのに

雪国に閉じ込められ、

どうすることもできず

うっぷんを晴らせず

イライラが募ったのでしょう、

成政は些細なことで

側室の小百合を殺してしまいます。

 

愛する人に裏切られ恨みに思った小百合は

立山に黒百合が咲いたら

佐々家は滅びるでしょう。」

と言い残してこの世を去りました。

 

福井を治めていた勝家が秀吉に

滅ぼされた結果、後ろ盾を失った

成政は秀吉に降伏します。

成政は命だけは助けられ

秀吉のお伽衆という現代でいえば

プロ野球終身名誉監督みたいな

ポジションに置かれます。

(裏切らないようにたいそうな

名前の役職に就けておきながら

実は安い給料で手元に置きながら

こき使うみたいな感じです)

 

これで人生を全うできれば

これはこれでいい人生でした。

そうは問屋がおろしません。

成政が嫌っていたように

秀吉も成政を嫌っていた

としか思えません。

 

九州の肥後の国は地元豪族が割拠し

中央集権システムには

なじまない土地柄でした。

誰が治めても揉めることを秀吉は

わかっていて成政に治めさせます。

小百合をあっさりと殺したことからも

わかる通り、成政はエリートゆえに

人の痛みがわからないところがあります。

 

当然、肥後の地元豪族の痛みもわからず、

言うことを聞かない豪族をだまし討ちで

あっさりと殺してしまいます。

せっかくもらったチャンスを生かすためにも

素早く騒乱を治めたいという焦りも

あったんだと思いますが、

新任の土地でいきなり強権を奮うのは悪手です。

案の定、反乱ラッシュがおこります。

 

秀吉は成政からあっさりと

領地を召し上げ切腹を命じます。

難治の国肥後は主だった豪族を成政が

殺してくれたおかげでそのあと着任した

加藤清正小西行長がやすやすと治めます。

成政は秀吉から温情を受けて

チャンスを与えられたかのように見えますが

いいように使われた挙句ポイ捨てされてます。

まるで今までの意趣返しをするかのように。

 

白山の黒百合伝説の完成です。

 

佐々成政という人物はエリート意識から

人の痛みがわからず、人をだますということ

を悪意なくできてしまう人でした。

とくに焦るとその傾向が出ます。

一枚も二枚も上の秀吉を駆け出し時代の

イメージに引きずられ見下す癖が抜けず

多分同じように肥後の豪族のことを

九州の田舎侍が生意気なと見下した結果

最後にこれが理由で

身を滅ぼしてしまいました。

 

嫌いで嫌いで仕方のない秀吉が中央集権国家

を作る最後の仕上げに使われしまった

成政という人物を考えるとやりきれない

気持ちになってしまいます。

こういう損な役回りさせられてしまう人って

あなたの周りにもいませんか?

それと同時に秀吉の使えるものは

なんでも使おうとする姿勢を

すごいなと思えるとともに

ぞっとする怖さを感じます。

 

成政にせよ秀吉にせよ

こういう不誠実さや不義理さを

持つ人っていうのは

いつの時代も長続きしないと

海音寺潮五郎もこの本で語っています。

ちゃんと誠実に生きていきたいですね。

 

じゃ、また!!

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