さがしもの

日々思ったことを書いていきます。

おはようございます。

ほそやんです。

 

「議論は戦わせるものではなく深めるもの」

日本放送飯田浩司アナウンサーの言葉です。

 

ただひたすらに政権批判をしようとするメディアが

多い中で、良いことは良い、悪いことは悪いと

はっきりと言う稀有な番組が飯田アナウンサーが

パーソナリティを務められるこの番組です。

www.1242.com

 

京都に住んでいるのでポッドキャストで聞いていますが

耳目を集めるためだけの政権批判ではなく、

どうすればこの国が良くなっていくのかという立場から

様々な意見を日替わりゲストとともに是々非々で

論じられるので非常に面白いです。

 

飯田浩司さんの意見が正しいかどうかはいろいろ意見が

あってしかるべしですが、少なくとも「議論を深め」て

いく価値のあるものをたくさん提示してくださります。

 

意見が出ると、批判されたと感じて、議論を戦わせて

しまうことって多いです。

目的は国家なり、会社なり、組織なりをより良くしていこう

ということであるはずなのに、議論を戦わせて

相手を倒すことを目的にしてしまう愚はもったいないです。

 

相手を倒すことが目的となれば、根拠も理由も必要ありません。

レッテル貼りの方が簡単だし効果的だったりします。

それが漢字クイズだったり、発言の切り取り報道だったりします。

こんなことしても足の引っ張り合いだけで、

物事は前に進まないですよね。

 

このことを痛感されてきたであろう飯田アナウンサーが

書かれた本が先日発売されました。

 

「反権力」は正義ですか (新潮新書)

「反権力」は正義ですか (新潮新書)

  • 作者:飯田 浩司
  • 発売日: 2020/01/16
  • メディア: 新書
 

 沖縄基地問題、安全保障問題、東北復興問題、経済政策を

中心として現在のメディアの在り方とご自身のスタンスに

ついて丁寧に根拠を示しながら書かれています。

 

根拠を丁寧に説明しすぎて読みにくいところもありますが

非常に説得力のあるお話を展開されていきます。

それほど分厚い本ではありませんが、飯田アナウンサーの

ご自身の思考方法がよくわかる本です。

 

時事問題について多く書かれていますが、その中から

一般化できそうな内容もたくさんありますので

時代を超えて読める内容にもなっていると思います。

例えばこんな文章です。

 

「メディアが伝えるニュースには「省略」「言い換え」

「単純化」があまりに多く、大事な視点や論点が

見落とされ、省かれすぎていると感じます。

そんなメディアの報道によって「単純化された意見」や

「極論」による強い対立が生まれ、元の問題が悪化、

それをまたメディアが報じてさらにこじれるという

スパイラルが”悪意なく”起きていると思うのです。」

これってそのまま友人関係や組織に

置き換えがきく内容です。

 

最後に飯田アナウンサーのボヤキにも似た本音を

垣間見たようで、それがゆえに今後も頑張ってほしいなと

思ったところを紹介します。

政権を肯定するような発言をラジオ番組の中ですると

「政権擁護だ」「政権の御用聞き・腰巾着」という感情的な

批判がたくさん来ると何か所がで書かれていました。

ノイジーマイノリティだと思うのですが、こういうのが

あるので政権批判をしたりあたりさわりのないことを言う

方がメディアとしては楽なんでしょうね。

でも、本当によくしたいと思う気持ちがあるからこそ

批判覚悟で発言をされておられる、一見ふにゃふにゃされている

ようにも見える飯田アナウンサーの真の心の強さを感じました。

 

メディアの報道姿勢について疑問を感じられる人や

脊髄反射で政権批判をしている人には

一読の価値がある本だと思います。

 

じゃ、また!