さがしもの

日々思ったことを書いていきます。

ドクターキリコ

おはようございます。

ほそやんです。

 

リアルドクターキリコがでましたね。

内容をちゃんとみると全然違いますが。

alsjapan.org

 

ドクターキリコは手塚治虫の漫画ブラックジャックに登場する

元軍医の医者で安楽死をさせることも正義の一つであると

考えているお医者さんです。

 

生かすことに最後まで執着するブラックジャックに対して

軍医だった時にけがで苦しむ兵士さんを安楽死させることで

感謝された経験からすべての手を尽くしたうえで

最後の手段として安楽死を認めるキリコが対立する話が

いくつかあり、そのどれもが非常に考えさせらる内容です。

 

キリコって決して悪者ではなく、彼も一つの正義であり

自分の父親を苦悩しながら安楽死させるひとりの人間でもあります。

悪役っぽいキャラクターに騙されそうになりますが、

決してお金のためや人を殺す快楽のために安楽死を請け負う

悪徳医者ではありません。

その辺は実際に読んでもらえればすぐわかると思います。

BLACK JACK(全17巻セット)

BLACK JACK(全17巻セット)

  • 作者:手塚治虫
  • 発売日: 2003/09/01
  • メディア: コミック
 

 

このシリーズの5巻に父親を安楽死させる話があります。

「弁があった(The Killing Doctor)」

英語タイトルはおいおいって感じですが、

気管のどこかにあいた穴の場所がわからず苦しむ

父親を助けようとキリコは手を尽くすも万策がつき

しかたなく安楽死を選択しようとするキリコと

生きる可能性に執着するブラックジャックの姿を描くお話です。

 

キリコが定めた制限時間をすこし超えたものの

なんとか穴を発見したことに喜ぶブラックジャック

制限時間が超えたことですでに安楽死の薬を投与した

キリコの二人の対比が秀逸なお話です。

 

安楽死尊厳死って法律上でもよく議論になるお話ですが

ある程度は認めていく方向に進んでいくんだと思います。

あまりにも厳しくしすぎると今回みたいな金銭目的の

安楽死がまた起こってしまいます。

 

今回はたまたま医師免許の不正受給の件がからんだので

あぶりだされましたが、実際には悪徳かどうかは別として

こっそりと行われる安楽死ってたくさんあるように思います。

 

ブラックジャックの中でぼくが

一番重いと思っているセリフがあります。

ブラックジャックの師匠さんが死に際に残した

「人間が生きものの生き死にを

自由にしようなんておこがましいとは思わんかね」

というセリフです。

 

生きるも死ぬも人間が踏み込んでいい領域なのかどうか

この言葉をかみしめながらタブーなき議論をしないと

本当の答えは出てこないような気がします。

 

形式的な議論だけや、タブーだらけの議論や、

誰かにおもねるためだけの議論や、

目的を忘れたお金儲けのための議論じゃ

悪徳Killing Doctorを生み出すだけかもしれません。

 

じゃ、また!!

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