さがしもの

日々思ったことを書いていきます。

就職氷河期だけはつくっちゃだめ

おはようございます。

ほそやんです。

 

やはりというかなんというか

非常事態宣言の延長の話が出てきましたね。

観測気球ちっくな「検討に入りました」って

いう情報を流すことで世間の反応を見てから

正式に決定発表されるんだと思います。

 

豊洲の市場移転の時もそうですけど

一旦「危険である」っていう発表をしてしまうと

それを引っ込めるのが難しくなる典型です。

GWまで待てばもう大丈夫なような気もしますが

かと言って解除した後で少しでもなんかあれば

批判の的にさらされるのはわかっているので

より安全な「危険である」ままにしてしまいますよね。

経済への影響は後から起こることなので

なんとでも言い訳できますから。

「逃げた」なぁというのが正直な感想です。

 

ただでさえ消費税増税で景気が後退していたのに

この非常事態宣言の延長で本格的に景気への打撃が

加わることとなると思います。

とは言え、景気なんかいい時もあれば悪い時もあるので

ある程度は仕方ないとも思えるのですが

この景気次第で新卒社員の採用が大きく変動

してしまうのは仕方ないで片付けられない問題です。

 

ぼく自身が就職氷河期世代ど真ん中で

わざと留年したり一年限定のコースへ進んだり

就職をあきらめて非正規で働きはじめる

同級生がたくさんいました。

大学のランクでいえば私が前にいた会社に

らくらくと入ってきた新卒社員よりよっぽど

いい大学に行ってた人間ですらそんな感じでした。

ぼくも就職をあきらめかけていて最後は

なんでもいいやって会社に入りました。

それと同じことが起こりつつあります。

news.yahoo.co.jp

安倍総理大臣がこれだけ長く在職しているのは

就職することへの心配がないから、だと思っています。

ぼくが以前いた会社でも新卒社員の確保には

ここ数年ほんとうに頭を抱えていました。

人事担当者にとっては悪夢のような時代ですが

反対に社会にとってはバラ色の時代です。

収入がある、言い換えれば食うに困らないというのは

社会安定の基本中の基本です。

 

景気によって新卒採用が調整されてしまい

社会不安を呼び込んでしまうという構造は

変えていかないとだめだと思います。

今回のコロナ騒動が今までの当たり前を

見直すいい機会になっていますが

この就職氷河期発生のメカニズムも

見直すいい機会です。

いくつか方法はあると思います。

 

1、解雇しやすくする

一回採用してしまうと事実上解雇できない法制度に

なっているので、必然的に新卒採用という

入口の数を調整するしかなくなります。

もし解雇がもっと簡単にできるようにすれば

入り口ではなく出口で調整できるようになります。

現行の早期退職募集制度では有能な人ほど先に

辞めていくので企業にとってもデメリットが

大きいと思います。

働く側もより成長産業で働くことができる

というメリットもあります。

 

2、新卒採用偏重をやめる

使い物になるかどうかわからない新入社員を採用し

育成していくっていうのは非効率です。

いっそ戦力として計算できる能力中心で採用を

していく方向に変えていく、というのがあります。

経営者からすると自分の会社のことしか知らず

疑うことを知らない人材の方が扱いやすいという

のは確かにあるのですが、企業の発展には多様性が

必要と考えるのであればデメリットでもあります。

新卒社員にとってはいつの時代も就職が簡単では

なくなるということになりますし、

自信のない経営者には落ち着かない状況になりますが

人材の流動性が高まるというのは社会全体に

とってはメリットが十分にあると思います。

 

3、新卒採用にボーナスをつける

景気後退局面になった際には企業に採用一人に付

いくらみたいな形でボーナスを付けるのも一つです。

もちろんボーナス獲得だけが目的にならないように

採用後3年の連続勤務みたいな条件は必要だと思います。

新卒採用コスト50万円に半年分の給料コストを合わせた

200万円ぐらいが妥当のようにおもいますが

財源の問題は当然に出てきます。

 

4、公的機関が調整弁となる

景気後退の場面では公的機関の新卒採用を拡大することで

民間で減少した分を吸収するというのもありかと思います。

先日出された就職氷河期世代への支援がこのかたちでした。

ただ、税収が落ち込むときに人件費を増やすことになるので

ただでさえ公務員の給料はみんなのひがみから攻撃の的に

されやすいことを考えると現実的ではないかもしれません。

 

ざっと考えて4つをあげました。

他にもあると思います。

 

今までいた会社の新卒社員を見ていて

就職することが厳しかった年に

入ってきた社員は優秀な人が多く

採用する側にとって厳しかった時代に

入ってきた社員はあまり優秀でない人が多かった

と痛感しています。

 

トップ企業ならいつでも優秀な人材が取れるので

関係ないのでしょうが、中小企業であれば

必然的にそうなるのは当たり前です。

 

企業にとって就職氷河期ほど

人材確保のチャンスであることは間違いありません。

それはぼくのいる不動産業界も同じで

景気が落ちたときほどいい物件が

出回るチャンスであったりもします。

できる人ほど今がチャンスと考えて

いるように感じます。

 

話を戻しますが、

就職氷河期を作ってしまうとそのあと数十年にわたって

その世代からの税収が減り反対に社会保障費が増えます。

必然的に身分の安定がないため婚姻も遅れ少子化となります。

結果としてその世代の能力の優劣に関係なく

国家にとってのお荷物世代になってしまいます。

これはその世代だけでなく、社会、国家を含む

すべての人にとっての不幸となります。

 

なんとしても就職氷河期はつくっちゃだめです。

 

じゃ、また!!

読んで面白かったら星マークを押していただくか

ほかの人にもシェアしもらえると嬉しいです。

毎日11時半ごろ更新を目指していきますので

読者登録も併せてお願いします。